MOTOMACHI 2014/07/13

佐藤 瑞香

Episoding Art(エピソーディングアート)

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佐藤 瑞香さんってどんな方?

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家族が末期癌で闘病中、病室で体験した出来事から、“人と人を繋ぎ、病室に新しいコミュニケーションを生み出す”ことを目的としたアート活動「エピソーディングアート」を立ち上げました。看板アートとして知られる“チョークアート”の技術を使い、対話を通して描く肖像画の制作や、チョークアート教室、看板制作、作品展示活動を行っています。2013年11月、台湾で旗揚げイベントを開催、約500名以上の来場者を迎えました。今後は、制作に留まらず、病院や施設における活動の場を広げるためのPR活動、また教室におけるアーティストの育成を通して、チョークアートの面白さや楽しさを広く知って頂けるよう努めてまいります。

エピソーディング・アートとは"episode(挿話)"と"leading(導く)"から来ているそうです!
台湾で生活をされていたことの繋がりを活かして、日本ではなく台湾でイベントを開催する行動力、そして500人を動員された実行力のある佐藤さん。
現在は元町にアトリエを構え、その活動は神奈川新聞やTV神奈川などのメディアに取り上げられるほど注目されています!

Episoding Art(エピソーディングアート)で伝えたい3つのこだわりを聞いてみました

肖像画「エピソーディングアート」制作

描く人との対話を通して、その人の“世界観”を丸ごと描く肖像画「エピソーディングアート」の制作を行っています。チョークアートの技法を用い、複数の色をブレンディングしながら、色彩を通して、ひとりひとり異なる人生の物語や、その人の内にある輝きを表現していくアートです。エピソーディングアートを手にしてくださる方が、普段は埋もれている“自分らしさ”と再び出会い、身近な人とのコミュニケーションを深めることができるような流れを生み出すアートとして、知られるようになることを目標としています。

取材でお伺いしたアトリエには佐藤さんのチョークアート作品がたくさん飾られています。
その作品からも「この人は誰だろう?」「どんな意味が含まれているんだろう?」という想像が働いて、自然と会話が生まれていきました。これもまた、佐藤さんの望む、コミュニケーションが生まれる瞬間だそうです!!

楽しく本格的な技術を学ぶ「EPAチョークアート教室」運営

元町・汐汲坂のアトリエでは、平日・土日祝日10時から21時まで、少人数、自由予約制で、チョークアート教室を常設開講しています。チョークアートで“美しい発色”を作り出すためのノウハウや、独特な立体感を生かすためのデザインや構図の指導を取り入れた「プロフェッショナルコース」は、“自分が描きたいものを描けるようになりたい”という方に好評です。その他、ウェディングボード制作などの単発レッスン、お子様の夏休みの宿題となる作品制作レッスンなども行っています。

今までアーティストとして自分に合う画材が見つからないことが悩みだったそうなのですが、自分の手を使って描き、木の板という自然の素材に書くこのチョークアートがご自身のスタイルにぴったりとハマったということ。そこからチョークアート発祥のオーストラリアに飛び立ち、講師資格も取得されて現在レッスン活動をされていらっしゃいます。

病院におけるアート活動

エピソーディングアートでは、病院や施設におけるアート活動の展開を進めています。活動の目的を絵本のように描いたチョークアート作品「エピソーディングアート物語」の展示や、患者様と医師や看護士の皆様との間のコミュニケーションをサポートする肖像画やチョークアートの設置、院内でのチョークアート体験レッスンの開催を通して、患者様が、ご自宅を離れ、居住環境が変わっても、“自由に選択できるもののひとつ”として、存在を確立してまいります。

ご家族が末期癌で闘病中、精神的な不安から錯乱状態になり、正常に会話ができなくなったことがあったそうです。そのご家族が若い頃、カメラマンとして世界中を旅していた過去を思い出し、お母さまが海外で撮られた風景写真を病室に貼ったところ、少しずつ記憶を取り戻し、会話ができるようになり、周りの医師や看護師とも新しいコミュニケーションが生まれ、病室の雰囲気が明るくなったことが、エピソーディングアートの活動を立ち上げるきっかけとなったようです!

佐藤 瑞香さんのインタビューを通じて

明るい佐藤さんと話をしていると、とても元気を頂きました。
パワフルで前向きで、常に先を考えて行動されているのがとてもよく伝わってきました。
エピソーディングアートは、現在、「対個人や病院での活動をメインテーマとしたアート活動」と、
「チョークアートの普及や発展を目指した活動」の2つを主体とした、活動を行っています。
チョークアートで描く看板は、芸術性が最優先に問われる他のアートと違い、お客様がチョークアートで描かれた看板を見て、「美味しそう!」「食べたい!」と感じ、お店に入ってくれる流れを作ることができて、はじめて「良い作品」とされる「究極の商業アート」だそうです。

一般の人達の感覚や暮らしに訴える親しみやすさと、実用性に優れたユニークなチョークアートの存在が、佐藤さんの活動を後押ししたようです。「病室に新しいコミュニケーションを生み出すアート活動」という大きな夢を実現するために、ご自身の制作活動だけでなく、チョークアート教室の運営や病院での新しい取り組みへの企画など、行動されている姿に感銘を受けました。創作活動の先の本当の思いを知れると、さらに応援したくなるものだと思いました。

ー佐藤 瑞香さんのオススメする元町・中華街の遊び方 ー